資料館
グリンナー製品室 「グリンナー」「グリーンコート」「グリンナー水溶液」などのグリンナー製品共通の原理とは?②
グリンナー皮膜のしくみ
【要旨】
- グリンナー被膜の構特性
グリンナーの主成分として、パラフィンではなくワックスを使用することにより、展着性・柔軟性・伸長性・透明性などに優れた、目にも見えないミクロの被膜が得られるのです。
- 被膜を構成する粒子の大きさ
電子顕微鏡写真による原料の粒子比較
・分子量:580~850/360~850
・炭素原子数:40~60/26~35
レーザー解析装置による粒度分布
- 被膜を構成する粒子の配列
葉上にできた被膜粒子の配置図
図は、グリンナー液を希釈するために混和した水が乾いて無くなった後、グリンナー粒子が互いに固着して出来た被膜の粒子を示した想像図(最新の電子顕微鏡でも撮影不可能)。
球の直径は最大0.05μm、最小0.002μmで、図の横幅は気孔の幅に相当する約3μm。
粒子の間隙(図の緑色部)の面積は計算上、全体の35%程度であることから、残る65%程度がグリンナー粒子で覆われた部分です。
※35%程度の間隙がありますから、植物の呼吸が阻害される事は全くありません!
グリンナー未処理に比し、最大65%程度、蒸散が抑制されます!
- グリンナー被膜の形成
グリンナー液を水道水等で希釈したものを、葉の表裏面および茎の全面に直接噴霧すると、1~2時間程度で極薄・透明なグリンナー被膜が形成されます。
※正常な被膜を形成するには、葉面等が乾いている時にグリンナー液を撒布する!
※撒布直後に降雨等あった場合は、完全に乾いた後、再度撒布する!
※グリンナーの希釈倍数が大きいほど被膜は薄くなる!
- グリンナー被膜による蒸散抑制パターン
グリンナー処理による蒸散量の変化(概念図)
標準的にはグリンナー撒布後3日間は、気孔、クチクラ層双方からの蒸散を抑制するが、植物体内の水分の膨圧が限界に達すると、その後急激に気孔からの蒸散が活発化します。しかし、クチクラ層からの蒸散は、引き続き抑制されます。